🚨 夜間加算の不正請求など約600万円|「ヘルパーステーション桧杜の丘」が3か月の一部効力停止
宮城県は、レジリエンスケア株式会社が運営する 「ヘルパーステーション桧杜の丘」について、 障害者総合支援法に基づき、 指定の一部効力停止の行政処分を行いました。
処分期間中は、同事業所が請求できる介護給付費の上限が 通常の7割に制限されます。 宮城県によると、実際には日中に提供したサービスの一部を夜間に提供したように記録したほか、 同一建物減算を適用せず、合計約600万円の介護給付費を不正に請求・受領したとされています。
1 処分対象事業者の概要
| 法人名 | レジリエンスケア株式会社 |
|---|---|
| 事業所名 | ヘルパーステーション桧杜の丘 |
| 所在地 |
宮城県黒川郡大和町杜の丘一丁目14番地2 📍 Googleマップで確認 |
| サービス種別 | 居宅介護 |
| 処分庁 | 宮城県 |
2 行政処分の内容
| 処分内容 | 指定の一部効力停止 |
|---|---|
| 停止内容 | 3か月間、介護給付費の請求上限を7割に制限 |
| 処分期間 | 令和8年8月1日~令和8年10月31日(3か月) |
| 公表日 | 令和8年7月16日 |
| 不正請求額 | 約600万円 |
| 法的根拠 | 障害者総合支援法第50条第1項第6号 |
処分理由①|日中のサービスを夜間に提供したように記録
違反類型:実態と異なる記録による夜間加算の不正請求
| 対象期間 | 令和6年6月~令和7年6月 |
|---|---|
| 実際の提供時間 | 日中(午前8時~午後6時) |
| 記録上の扱い | 実際には日中に提供したサービスの一部を、夜間(午後6時~午後10時)に提供したようにサービス提供実績記録票を作成 |
| 請求内容 | 所定単位数の25%に相当する夜間加算を上乗せして、介護給付費を請求・受領 |
⚠️ サービス提供時間は加算額に直接影響します
居宅介護では、サービスを提供した時間帯によって、早朝・夜間・深夜の加算が適用される場合があります。 今回の事例では、実際には日中に提供したサービスを夜間に提供したように記録し、 夜間加算を上乗せして請求したことが不正請求と認定されました。
処分理由②|同一建物減算を適用せず介護給付費を請求
違反類型:同一建物減算の未適用による不正請求
| 対象期間 | 令和6年6月~令和7年2月24日 |
|---|---|
| 事業所の実態 | 利用者が居住する建物内にサービス提供に必要な書類を保管し、 居宅介護員を同所へ直接出退勤させるなど、 同一建物内に事業所の実態があったとされています。 |
| 問題となった請求 | 同一建物内に居住する利用者へサービスを提供していたにもかかわらず、 必要な減算を行わずに介護給付費を請求・受領 |
| 宮城県の認定 | 法人は減算制度を認識していたものの、 適用要件を十分に確認しないまま請求していたとされています。 |
⚠️ 同じ事業所には訪問介護でも行政処分
ヘルパーステーション桧杜の丘については、 介護保険法上の訪問介護でも、 同一建物減算を適用せず約200万円を不正請求したとして、 新規利用者受入停止3か月の一部効力停止処分が行われています。
介護給付費の返還
宮城県によると、法人が不正に受給した介護給付費については、 給付費を支給した市町村から法人に対して返還が命じられることになります。
公表資料では、不正請求額は約600万円とされていますが、 最終的な返還額や加算金の有無については、各市町村による手続きの中で決定されます。
今回の事例では、 サービスを提供した時間帯の記録と 同一建物減算の適用という、 異なる2種類の請求上の問題が認定されています。
サービス提供実績記録票は、単なる事務書類ではありません。 利用者に対して「いつ、どのような支援を行ったのか」を証明し、 介護給付費を請求する根拠となる重要な記録です。 実際の提供時間と異なる内容を記載すれば、請求額にも直接影響します。
また、同一建物減算についても、 事業所として届け出た住所だけでなく、 書類の保管場所や職員の出退勤場所など、 実際の運営状況によって適用が判断される場合があります。
今回、同じ事業所に対し、介護保険の訪問介護と障害福祉の居宅介護の双方で処分が行われました。 複数の制度を一体的に運営する事業者には、 制度ごとの報酬・加算・減算要件を正確に確認する管理体制が求められます。
よくある質問(FAQ)
Q1. 指定取消になったのですか?
A.
指定取消ではありません。
令和8年8月1日から令和8年10月31日までの3か月間、
介護給付費の請求上限を7割とする「指定の一部効力停止」です。
Q2. 「請求上限7割」とはどういう処分ですか?
A.
処分期間中、事業所が請求できる介護給付費が、
通常請求できる額の7割までに制限される処分です。
新規利用者の受入停止とは異なる内容です。
Q3. 不正請求額はいくらですか?
A.
宮城県の発表では、夜間加算の不正請求と同一建物減算の未適用を合わせて、
約600万円とされています。
Q4. 訪問介護でも処分を受けていますか?
A.
はい。
同じ事業所の訪問介護についても、同一建物減算を適用せず約200万円を不正請求したとして、
新規利用者受入停止3か月の一部効力停止処分が行われています。
Q5. 不正に受給した給付費は返還されますか?
A.
宮城県は、給付費を支給した市町村から法人に対して返還を命じることになるとしています。
関連リンク
・
居宅介護の行政処分事例一覧
・
不正請求の行政処分事例一覧
・ 宮城県「居宅介護事業者の処分について」(2026年7月16日掲載)
※本記事は、宮城県が公表した行政処分資料をもとに作成しています。
※行政処分は公表時点の事実であり、現在の運営状況やサービス内容を示すものではありません。
⚖️ 法的な背景解説|障害者総合支援法に基づく一部効力停止
1.障害者総合支援法第50条とは
障害者総合支援法第50条では、指定障害福祉サービス事業者が不正な請求を行った場合などに、
行政が指定取消または指定の全部・一部の効力停止を行うことができると定めています。
2.指定の一部効力停止とは
指定の一部効力停止は、事業所の指定を完全に取り消すのではなく、
一定期間、事業活動や給付費請求の一部を制限する処分です。
今回の事例では、3か月間にわたり、 事業所が請求できる介護給付費の上限を通常の7割とする内容となっています。
3.夜間加算と実績記録
サービスの提供時間帯に応じた加算を請求するためには、
実際の提供日時とサービス提供実績記録票の内容が一致している必要があります。
実態と異なる時間帯を記録し、加算を請求した場合は、
不正請求として行政処分の対象となる可能性があります。
4.同一建物減算
事業所と同一建物に居住する利用者へサービスを提供する場合などには、
移動負担やサービス提供の効率性を考慮し、
給付費を減額する制度が設けられています。
※本解説は、宮城県の公表資料をもとに制度上の位置付けを整理したものであり、 個別の法的判断を示すものではありません。

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