🚨 スピーチロックや入所者の頭を叩く行為などを確認|「特別養護老人ホーム百楽荘寺川館」が3か月の一部効力停止
大阪府大東市は2026年8月5日、 社会福祉法人ことぶき友愛会が運営する 「特別養護老人ホーム百楽荘寺川館」について、 介護保険法に基づき 指定の一部の効力を3か月間停止しました。
処分内容は 新規利用者の受入停止で、 期間は2026年8月10日から11月9日までです。 なお、大東市によると、 現在入所中の利用者へのサービス提供は継続されます。
大東市は、同事業所の従事者による高齢者虐待が疑われたことから監査を実施。 従事者への聴き取りや防犯カメラの確認により、 スピーチロック、不適切な言葉遣い、 入所者の頭を叩く行為など複数の行為を確認し、 人格尊重義務違反を処分理由としています。
※「高齢者虐待」と「行政処分理由」の表記について
大東市の公表資料では、
「従事者による高齢者虐待が疑われたため」監査を行ったとされています。
そのうえで、市が行政処分の理由として明記しているのは
「人格尊重義務違反」です。
本記事でも、この公表内容に沿って両者を区別して記載しています。
1 処分対象事業者・事業所の概要
| 運営法人 | 社会福祉法人ことぶき友愛会 |
|---|---|
| 法人所在地 | 大阪府大東市栄和町9番20号 |
| 事業所名 | 特別養護老人ホーム百楽荘寺川館 |
| 事業所所在地 |
大阪府大東市寺川4丁目3番30号 📍 Googleマップで確認 |
| サービス種別 | 地域密着型介護老人福祉施設入所者生活介護 |
| 処分庁 | 大阪府大東市 |
2 行政処分の内容
| 処分内容 | 指定の一部の効力停止(3か月) |
|---|---|
| 停止内容 | 新規利用者の受入停止 |
| 処分日 | 2026年8月5日 |
| 効力停止期間 | 2026年8月10日~2026年11月9日(3か月) |
| 現在の入所者 | サービス提供を継続 |
| 処分理由 | 人格尊重義務違反 |
| 法的根拠 | 介護保険法第78条の10第1項第6号 |
⚠️ 「施設そのものの営業停止」ではありません
今回の処分は指定取消や指定の全部停止ではなく、 新規利用者の受け入れを3か月間停止する「指定の一部効力停止」です。 大東市は、すでに入所している利用者に対するサービス提供については 継続するとしています。
3 高齢者虐待の疑いを受け2026年4月から監査
大東市によると、 特別養護老人ホーム百楽荘寺川館の 従事者による高齢者虐待が疑われたことから、 市は監査を実施しました。
監査期間は 2026年4月27日から5月28日までです。
市は、 従事者からの聴き取りや防犯カメラなどを確認し、 複数の人格尊重義務違反を確認したとしています。
| 監査のきっかけ | 従事者による高齢者虐待の疑い |
|---|---|
| 監査期間 | 2026年4月27日~5月28日 |
| 確認方法 | 従事者からの聴き取り、防犯カメラの確認 |
| 市が確認した違反 | 人格尊重義務違反 |
4 大東市が確認した7項目の人格尊重義務違反
大東市は、監査によって確認した内容として、 次の7項目を公表しています。
① スピーチロック・不適切な言葉遣い
複数の従事者が入所者に対して、 言葉によって行動を制限する「スピーチロック」や不適切な言葉遣いを長年にわたり行っていた ことが確認されました。
② 入所者の足を従事者の足で払う行為
車椅子のフットレストから足を降ろしていた入所者に対し、 従事者が自らの足で入所者の足を払う行為が確認されました。
③ 傾眠傾向の入所者の肩を強く叩く
眠気が強い状態にあった入所者について、 肩を強く叩き、起きるよう指示する行為が確認されました。
④ 入所者の頭を叩く
大東市は、 従事者が入所者の頭を叩いた行為があったと公表しています。
⑤ 首が屈曲するほど頭を強く押す危険な行為
入所者の車椅子のクッションを直す際、 入所者の首が屈曲するほど頭を強く押す危険な行為が確認されました。
⑥ 言葉遣いにより入所者へ心理的負担
従事者の言葉遣いによって、 入所者に心理的な負担を与えていたことも確認されています。
⑦ 施設長が注意・指導しても改善されず
施設長から当該従事者に対し 注意や指導が行われていたものの、改善されなかった ことも行政処分資料に記載されています。
5 複数の従事者によるスピーチロックが「長年にわたり」続いていた
今回の公表内容の中で特に注目されるのが、 複数の従事者によるスピーチロックや不適切な言葉遣いが、 長年にわたり行われていたと大東市が確認している点です。
大東市は具体的な発言内容や、 いつから行われていたのかについては公表していません。 一方で、公表資料では明確に 「言葉での行動の制限(スピーチロック)」 と表現されています。
⚠️ スピーチロックとは
介護現場で使われる「スピーチロック」は、 言葉によって利用者の行動を制限することを指す表現です。
今回の行政処分では、 大東市が単に「言葉遣いが悪かった」としたのではなく、 言葉による行動制限と不適切な言葉遣いが長年にわたって行われていた ことを人格尊重義務違反の具体的な内容として挙げています。
※具体的な発言内容について
大東市の公表資料では、
スピーチロックや不適切な言葉遣いがあったことは示されていますが、
実際にどのような言葉が使われていたのかは公表されていません。
そのため、本記事では具体的な発言を推測して記載していません。
6 入所者の身体に対する複数の行為も確認
大東市の監査では、 言葉による行動制限だけではなく、 入所者の身体に対する複数の行為も確認されています。
| 足を払う | 車椅子のフットレストから足を降ろしている入所者の足を、従事者が自らの足で払う行為 |
|---|---|
| 肩を強く叩く | 傾眠傾向の入所者の肩を強く叩き、起きるよう指示する行為 |
| 頭を叩く | 入所者の頭を叩く行為 |
| 頭を強く押す | 車椅子のクッションを直す際、首が屈曲するほど入所者の頭を強く押す危険な行為 |
これらはいずれも、 大東市が従事者への聴き取りや防犯カメラによって確認し、 人格尊重義務違反の具体的な事実として公表したものです。
🚨 大東市が確認したのは一種類の行為ではありません
今回の処分資料では、 スピーチロックや不適切な言葉遣いに加えて、 足を払う、肩を強く叩く、頭を叩く、 首が屈曲するほど頭を強く押すなど、 複数の異なる行為が記載されています。
7 従事者の言葉遣いで入所者に心理的負担
大東市は、 従事者の言葉遣いによって 入所者に心理的負担を与えていたことも、 人格尊重義務違反の一つとして挙げています。
ただし、公表資料では、 心理的負担を受けた入所者の人数や具体的な状態、 どのような言葉が使われていたのかまでは明らかにされていません。
そのため、本件について 公表資料から確認できるのは、 従事者の言葉遣いによって入所者に心理的負担が生じていたと大東市が確認した という範囲となります。
8 施設長が注意・指導していたものの改善されず
今回の行政処分では、 個々の従事者による行為だけでなく、 施設長から当該従事者に対して注意や指導が行われていたものの、 改善されなかったことも公表されています。
大東市の資料からは、 注意・指導を行った具体的な時期や回数、 どの行為について指導したのかまでは確認できません。
一方で、 施設側が問題となる行為について何らかの注意や指導を行っていたにもかかわらず、 結果として改善に至らなかったことは、 今回の事案を見るうえで重要な点といえます。
⚠️ 「注意した」だけでは再発防止につながらない場合も
問題となるケアや言動を確認した場合、 注意や声かけだけでなく、 原因の分析、職員教育、記録、管理者による継続的な確認など、 実際に行為が改善されたかを確認する仕組みも重要になります。 今回の公表資料では、 施設長から注意や指導があったものの改善されなかった とされています。
今回の内容で特に重く感じるのは、 一人の職員による一度だけの不適切な対応ではなく、 複数の従事者によるスピーチロックや不適切な言葉遣いが 「長年にわたり」行われていたとされている点です。
介護現場では忙しさや人員不足があったとしても、 利用者の行動を言葉で一方的に抑えたり、 威圧的な対応を日常化させたりしてよい理由にはなりません。
また、施設長が注意や指導をしていたにもかかわらず改善されなかったのであれば、 個人への口頭注意だけではなく、 ケアの方法や職員間の認識、教育体制、管理体制そのものを見直す必要があったのではないか という視点も重要になります。
特にスピーチロックは、 身体拘束のように器具を使うわけではないため、 職員側が問題として認識しないまま日常的な声かけとして定着してしまう可能性があります。 利用者の尊厳を守るという基本を、 職員個人だけでなく施設全体で共有することが重要です。
9 監査から行政処分までの経緯
| 長年にわたり | 複数の従事者によるスピーチロックや不適切な言葉遣いが行われていたと大東市が確認。 |
|---|---|
| 2026年4月27日 | 高齢者虐待が疑われたことを受け、大東市が監査を開始。 |
| 2026年5月28日 | 監査期間終了。従事者への聴き取りや防犯カメラなどから複数の人格尊重義務違反を確認。 |
| 2026年8月5日 | 大東市が指定の一部の効力停止処分を実施。 |
| 2026年8月10日 | 新規利用者の受入停止を開始。 |
| 2026年11月9日 | 3か月間の指定一部効力停止期間が終了予定。 |
※発生時期について
大東市は、スピーチロックや不適切な言葉遣いについて
「長年にわたり行っていた」としていますが、
具体的にいつから行われていたのかは公表していません。
また、その他の各行為についても具体的な発生日は公表資料から確認できません。
10 運営法人の公表状況
特別養護老人ホーム百楽荘寺川館を運営する 社会福祉法人ことぶき友愛会は公式サイトを運営しています。
2026年10月5日時点で当サイトが確認した範囲では、 今回の行政処分について説明する専用のお知らせや謝罪文などは確認できませんでした。
法人サイトには法人・施設に関する各種案内が掲載されていますが、 行政処分について法人側がどのような見解を示しているのかについては、 現時点で確認できる公表情報がありません。
※法人側の公表状況について
上記は2026年10月5日時点で公開されている法人公式サイトを確認した範囲での記載です。
今後、法人側から本件に関する説明や再発防止策などが公表された場合、
内容を更新する可能性があります。
よくある質問(FAQ)
Q1.特別養護老人ホーム百楽荘寺川館は指定取消になったのですか?
A.指定取消ではありません。
2026年8月10日から11月9日までの3か月間、
新規利用者の受け入れを停止する指定の一部効力停止です。
Q2.現在入所している利用者も退所しなければならないのですか?
A.いいえ。
大東市は、現在入所中の利用者に対するサービス提供については
継続されると明記しています。
Q3.行政処分の理由は何ですか?
A.大東市が処分理由としているのは
人格尊重義務違反です。
従事者への聴き取りや防犯カメラにより、
スピーチロック、不適切な言葉遣い、
入所者の足を払う行為、肩や頭を叩く行為などが確認されています。
Q4.大東市は「高齢者虐待」と認定したのですか?
A.公表資料では、
「従事者による高齢者虐待が疑われたため」監査を実施した
と記載されています。
一方、行政処分理由として明記されているのは
人格尊重義務違反です。
本記事では、この表現を区別しています。
Q5.スピーチロックとは何ですか?
A.介護現場で、言葉によって利用者の行動を制限することを指す表現です。
今回の公表資料でも、大東市は
「言葉での行動の制限(スピーチロック)」と明記しています。
Q6.問題となったのは一人の職員だけですか?
A.少なくともスピーチロックや不適切な言葉遣いについては、
大東市が「複数の従事者」によって長年にわたり行われていたと公表しています。
その他の各行為について、何人の従事者が関与したのかは公表資料では明らかにされていません。
Q7.施設側は問題を把握していなかったのですか?
A.大東市の資料では、
施設長から当該従事者に注意や指導を行っていたものの改善されなかった
とされています。
ただし、具体的な指導時期や回数などは公表されていません。
Q8.法人側は行政処分について説明していますか?
A.2026年10月5日時点で当サイトが法人公式サイトを確認した範囲では、
本件に関する専用のお知らせや説明文は確認できませんでした。
今回の行政処分のポイント
- 高齢者虐待の疑いを受け、 2026年4月27日~5月28日に監査
- 複数の従事者による スピーチロックや不適切な言葉遣いが長年継続
- 入所者の足を払う、肩を強く叩く、 頭を叩くなどの行為を確認
- 車椅子のクッションを直す際、 首が屈曲するほど頭を強く押す危険な行為も確認
- 言葉遣いによって 入所者に心理的負担を与えていた
- 施設長が注意・指導していたものの 改善されなかった
- 人格尊重義務違反により 新規利用者受入停止3か月
参照元資料
・ 大東市「大東市指定介護サービス事業者の行政処分」
・ 社会福祉法人ことぶき友愛会 公式サイト
※本記事は大東市が公表した行政処分資料を中心に作成しています。
※行政処分は公表時点の事実を整理したものであり、現在の施設の運営状況やサービス内容を示すものではありません。
※法人公式サイトの掲載状況については2026年10月5日時点で確認しています。
⚖️ 法的な背景解説|人格尊重義務違反と指定の一部効力停止
1.今回の処分根拠
大東市は、
介護保険法第78条の10第1項第6号に基づき、
特別養護老人ホーム百楽荘寺川館に対して
指定の一部の効力停止処分を行っています。
2.人格尊重義務違反
今回の行政処分では、
利用者へのスピーチロックや不適切な言葉遣い、
身体に対する複数の行為などについて、
大東市が人格尊重義務違反を確認したとしています。
3.高齢者虐待との表記の違い
公表資料では、
高齢者虐待が疑われたことが監査のきっかけとして記載されています。
一方、介護保険法に基づく今回の行政処分理由として明記されているのは
「人格尊重義務違反」です。
そのため、本記事では両者を同一の意味として扱わず、
大東市の公表表現に沿って記載しています。
4.指定の一部効力停止
今回の処分では施設の指定そのものを取り消すのではなく、
2026年8月10日から11月9日までの3か月間、
新規利用者の受け入れを停止する措置が取られています。
現在入所している利用者へのサービス提供は継続されます。
※本欄は大東市の公表内容を読みやすく整理したものであり、個別の法的判断を行うものではありません。

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