| 処分決定日 | 2025年9月25日(処分通知) |
|---|---|
| 対象事業者 | 特別養護老人ホーム豊寿園 |
| 法人名 | 社会福祉法人豊寿会 |
| 代表者 | 理事長 田中 圭次 |
| 所在地 | 広島県呉市豊町大長6000番地 |
| 特記事項 | 常勤介護職員17人中、昨年度退職者7人(離職率約41%) |
| 処分内容 | ●指定の一部の効力停止3か月(新規入所受入停止:2025年10月1日〜12月31日) |
| 概要 | 入所者に対する人格尊重義務違反(虐待行為)。体を強く揺さぶる、無理やり脱衣させる、顔にシャワーをかけるなどの行為。 |
事件の経緯・詳細
広島県呉市は、介護保険法第92条第1項第4号(人格尊重義務違反)に基づき、同施設に対して行政処分を行いました。
1. 確認された虐待行為
市によると、職員による以下の具体的な虐待行為が確認されています。
- 身体的虐待・乱暴なケア:食堂ホールにて、椅子に座った入所者の体の向きを直す際、入所者を強く揺さぶる行為がありました。
- 無理やりな脱衣:脱衣所にて、入浴を嫌がる入所者の衣類を無理やり引っ張り、強制的に脱衣させる行為がありました。
- 顔への放水:浴室にて、シャワー椅子に座った入所者が体を洗われるのを嫌がった際、その顔に向けてシャワーをかける行為がありました。
2. 施設データから見える背景(崩壊の予兆)
公表されている情報から、同施設の運営状況において極めて危険な兆候が見て取れます。
| 項目 | データ |
|---|---|
| 常勤介護職員数 | 17人 |
| 常勤介護職員の退職者数 | 7人(昨年度) |
| 入所者の平均年齢 | 90.05歳 |
| 要介護度4・5の割合 | 入所者34名中、32名(約94%) |
「常勤職員17人に対し、1年で7人が退職」という数字は異常です。
現場の職員が次々と辞めていく中で、要介護4・5という重度利用者が9割を占める環境。残された職員に余裕がなくなり、荒っぽいケアや虐待が常態化していった背景が強く疑われます。
💬 現役介護士から一言
「顔にシャワーをかける」「無理やり服を脱がせる」という虐待行為は決して許されません。しかし、このデータを前にすると、これは個人の資質だけの問題ではないことがわかります。
1年で常勤スタッフの4割が辞める職場で、まともな教育や精神的ケアができるはずがありません。この「大量離職」こそが、今回の事件の最大の要因であり、経営陣が直視すべき現実ではないでしょうか。

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