【指定取消】大阪府茨木市『ともしび園』に対し生活介護の指定取消処分。熱傷事故および5年間の不正請求を認定

🚨 行政判断の整理:茨木市立施設における安全管理不全および長期の不正請求に伴う取消処分

茨木市は、当該事業者に対し障害者総合支援法第50条第1項等の規定に基づき、指定生活介護の指定取消処分を決定しました。本件は、入浴介助において利用者に熱傷を負わせた人格尊重義務基準違反、および5年間にわたり生活介護計画を作成せずに介護給付費を全額請求し受領し続けた事実が認定されたことによる措置です。

対象事業所 茨木市立障害者生活支援センターともしび園
📍 茨木市西穂積町8番2号(Googleマップ)
運営法人 社会福祉法人とんぼ福祉会
📍 大阪府茨木市南目垣一丁目11番6号(Googleマップ)
代表者 理事長 辻村 惺

サービス種別の詳細

サービス種類 指定年月日 備考
生活介護 平成25年4月1日 市立施設の民営化による指定管理

行政処分内容の整理

処分の内容 指定生活介護の指定取消
処分決定日 2024/11/18
指定取消年月日 2025/03/31

処分の原因となる事実:重大な身体的被害および組織的不正の認定

茨木市の監査により、以下の法令違反事実が認定されました。

  • 人格尊重義務基準違反: 職員が実施した入浴介助において、利用者の安全確保を怠り、熱傷を負わせた事実。これは障害福祉サービスの基本原則である人格尊重義務に著しく反する行為であると判断された。
  • 不正請求: 平成31年4月から令和6年3月までの5年間にわたり、法的に義務付けられている「生活介護計画」を作成していなかった。本来は給付費が減額されるべき事案であるが、所定単位数をそれぞれの割合に減じることなく満額請求を行い、不正に受領した。

⚠️ 三者への実務的・制度的影響の整理

1. 施設(法人)への影響:
市立センターの指定管理者として、公共性の高い立場にありながら、重大な事故と長期の不正請求が認定されました。指定取消により、運営基盤を完全に喪失するだけでなく、社会福祉法人としてのガバナンス欠如が厳しく問われる結果となっています。
2. 従業員への影響:
事故を未然に防ぐための安全管理規定や、報酬請求の根幹となる個別計画作成のフローが長期間機能していなかった実態が示されました。現場の専門職が適切な体制下で業務を遂行できる環境が構築されていなかった課題が浮き彫りとなりました。
3. 利用者・家族への影響:
身体的安全性への棄損(熱傷事故)は、利用者家族との信頼関係を根底から失わせる事象です。また、5年間の計画未作成は適切な支援が客観的に担保されていなかったことを意味し、指定取消による他事業所への移行は、利用者環境に甚大な負担を強いることとなります。
💬 専門的視点:制度運用上の留意点

本件は、単なる過失事故と事務ミスに留まらず、5年間にわたり計画なしで請求を続けたという組織的なコンプライアンス欠如が特筆すべき点です。「計画なき支援」は障害福祉の根幹を揺るがす行為であり、市立施設の民営化運営という背景を鑑みても、自治体側のモニタリング機能も含めた制度運用の在り方が改めて問われる事案であると言えます。


参照元資料:
・茨木市報道発表:指定障害福祉サービス事業者の行政処分について
・適用法条:障害者総合支援法第50条第1項第3号(人格尊重義務基準違反)、第6号(不正請求)

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