2025/09/01】ケアセンター和(株式会社和)の指定取消しについて

🚨 行政処分:東大阪市の訪問介護事業所に対する指定の取消しについて

東大阪市は「ケアセンター和」に対し、介護保険法に基づき「指定の取消し」処分を決定しました。本件は、新規申請時における人員体制の虚偽記載、および開設以降継続した人員基準違反に加え、監査時の組織的な虚偽報告が認められたことにより、行政処分に至ったものと整理されます。

対象事業所 ケアセンター和
📍 大阪府東大阪市大蓮北一丁目9番18号 (Googleマップ)
サービスの種類 訪問介護、第1号訪問事業
運営法人 株式会社和
代表者 代表取締役 福井 斗輝

行政処分データ:法令違反および経済上の措置

処分内容 指定の取消し
処分年月日 令和7年9月1日
主な違反理由 1. 不正の手段による指定:実際には勤務予定のない者を名義上記載し、不正に指定を受けた。
2. 人員基準違反:指定時から監査時まで、訪問介護員の常勤換算(2.5人以上)を継続して下回っていた。
3. 虚偽の報告:勤務実態のない者の提供記録や給料支払明細書等を虚偽作成し、報告を行った。
経済上の措置 返還命令額(総計):4,957,291円
(東大阪市分:3,516,228円、大阪市分:1,441,063円)

処分の背景:人員基準の形骸化と公的書類の不適切な取り扱い

介護保険制度における訪問介護事業所の指定には、常勤換算で2.5人以上の訪問介護員を配置することが必須要件として定められています。本件では、指定申請時からこの基準を充足していなかった点に加え、監査において給料支払明細書等の公的性格を有する書類を虚偽作成して提出したことが、制度運営上の重大な課題として位置づけられました。

このような人員体制の虚偽報告は、サービスの安全性および品質を担保する仕組みを損なうものであり、行政調査によって「指定の取消し」という判断が下される要因になったと整理できます。約495万円という返還額を含め、適正な報酬請求の前提となる人員体制の不備が焦点となった事案です。

⚠️ 行政処分が及ぼす実務的影響の整理

1. 法人・施設への影響:事業廃止と多額の債務 指定の取消しにより事業所は廃止となります。返還金に加え、介護保険法の規定に基づく加算金が賦課されることにより、法人の財務状況に直接的な影響が及びます。また、経営陣は一定期間、再指定を受けられない法的制限の対象となります。
2. 現場スタッフへの影響:雇用の喪失と公的調査の波及 事業停止に伴い、スタッフの雇用は終了します。虚偽の記録作成や給与明細の捏造が認定されたことで、関与のあった職員については再就職時における法令遵守(コンプライアンス)意識の確認が実務上の課題となります。
3. 利用者・家族への影響:サービス提供体制の変更負荷 利用者は短期間で他事業所への切り替えを余儀なくされます。実体的な人員が不足していた環境から、適正なサービス体制への移行が必要となり、日常生活の継続性を確保するための調整に多大な負荷が生じます。
💬 現役介護士の視点:人員基準(2.5人)の遵守と記録の整合性

訪問介護において常勤換算2.5人という基準は、交代制の維持や急な欠勤に対応し、利用者さんへのサービスを安定させるための最小限の防衛線です。本件のように、名義を借りて基準を装うことは、現場で実際に稼働するヘルパーへの過度な負担を招く要因となります。

また、給料支払明細書まで虚偽作成して監査を免れようとした点は、実務上の「管理ミス」の範疇を超え、制度の信頼性を損なう事案と言えます。記録と実態が常に一致していることが、専門職としての職責を果たす上での大前提となります。

管理者においては、人員体制を常に適正に保ち、客観的な事実に基づいた報告を継続することが、事業を適正に運営する上での重要な役割とされています。


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