🚨 行政判断の整理:足立区の通所介護事業所における指定の一部効力停止処分
東京都は、当該事業者に対し介護保険法第77条第1項等の規定に基づき、指定の一部効力停止処分を決定しました。本件は、長期間にわたる看護職員の未配置および、それを隠蔽するための組織的な証跡書類の改ざんが認定されたことによる行政措置です。
| 対象事業所 | デイサービス絆の家 📍 東京都足立区佐野2-32-14-102号 |
|---|---|
| サービス種別 | 通所介護(定員19名) |
| 運営法人 | 合同会社愛心倶楽部 (葛飾区堀切5-7-1) |
行政処分内容の整理
| 処分内容 | 指定の一部の効力の停止(新規利用者の受入停止) |
|---|---|
| 効力停止期間 | 令和3年5月25日 〜 令和4年2月24日(9ヶ月間) |
| 不正受領額 | 約1,300万円 |
処分の背景:人員基準違反および組織的な証跡の改ざん
足立区および東京都の監査により、以下の法令違反事実が認定されました。
- 人員配置基準違反と証跡偽造: 平成28年4月から令和元年8月までの期間、看護職員の未配置日があるにもかかわらず、タイムカード、勤務表、サービス提供記録を偽造し、配置基準を満たしているかのように装っていた事実を確認しました。
- 不正請求の認定: 上記の偽装記録に基づき、長期間にわたり介護給付費を不当に請求・受領したことが認定されました。
- 虚偽報告の実施: 足立区の監査において、実態よりも水増しした給与額を記載した賃金台帳および給与支払明細書を作成・提出し、看護職員の配置実態について虚偽の報告を行いました。
⚠️ 三者への実務的・制度的影響の整理
1. 施設(法人)への影響:
9ヶ月間に及ぶ新規利用者の受入停止は、事業運営の継続性に対し直接的な制約となります。また、賃金台帳の改ざんを含む組織的な不正行為は、法人のガバナンス体制における重大な不備として整理されます。
9ヶ月間に及ぶ新規利用者の受入停止は、事業運営の継続性に対し直接的な制約となります。また、賃金台帳の改ざんを含む組織的な不正行為は、法人のガバナンス体制における重大な不備として整理されます。
2. 従業員への影響:
実態と異なる給与データの作成や勤務記録の偽装は、労働環境の適正維持を阻害する要因となります。また、経験年数10年以上の介護職が0%という現状において、指導体制の確保が課題として示唆されます。
実態と異なる給与データの作成や勤務記録の偽装は、労働環境の適正維持を阻害する要因となります。また、経験年数10年以上の介護職が0%という現状において、指導体制の確保が課題として示唆されます。
3. 利用者・家族への影響:
看護職員が配置されない状態での運営は、利用者の健康管理および安全性確保における基準違反を意味します。処分期間中は、代替サービスの確保等に伴う実務的負担が想定されます。
看護職員が配置されない状態での運営は、利用者の健康管理および安全性確保における基準違反を意味します。処分期間中は、代替サービスの確保等に伴う実務的負担が想定されます。
💬 現役介護士の視点:制度運用上の留意点
通所介護における看護職員の配置は、利用者の安全確保に直結する指定基準の根幹です。本件のように、賃金台帳までをも改ざんして基準違反を隠蔽する行為は、介護保険制度の公共性を著しく損なう判断と言わざるを得ません。実務においては、形式的な書類整備ではなく、人員配置がもたらす「安全性」の実態こそが、事業継続の前提条件であることを再認識する必要があります。
参照元資料(法的根拠):
・東京都福祉局報道発表(令和3年5月18日)
・介護サービス情報公表システム 事業所基本情報(2025年12月26日公表分)
・適用法条:介護保険法第77条第1項第6号(不正請求)、第7号(虚偽報告)等
・東京都福祉局報道発表(令和3年5月18日)
・介護サービス情報公表システム 事業所基本情報(2025年12月26日公表分)
・適用法条:介護保険法第77条第1項第6号(不正請求)、第7号(虚偽報告)等
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