行政判断の要約:新潟市の障害福祉サービス事業所に対する指定取消処分
新潟市は、特定非営利活動法人ゆっくりノボロヲが運営する「ノボロヲ」に対し、障害者総合支援法に基づき指定取消処分を決定しました。本件は、サービス管理責任者の常勤配置に関する実態の欠如、および監査時における虚偽書類の提出、給付費の不正受領などが主な要因となり、行政処分に至ったものと整理されます。
対象事業者および事業所の概要
| 対象事業所 | ノボロヲ |
|---|---|
| 所在地 | 新潟市西区金巻868番地3 📍 Googleマップで確認 |
| サービスの種類 |
・就労移行支援(令和3年3月1日指定) ・就労継続支援B型(令和3年9月1日指定) |
| 運営法人 | 特定非営利活動法人ゆっくりノボロヲ |
| 代表者 | 代表理事 赤松 和宏 |
行政処分データ:認定された事実
| 処分内容 | 指定の取消し |
|---|---|
| 取消年月日 | 2023年8月1日 |
| 主な処分理由 |
1. 人員基準違反・不正の手段による指定:指定当初からサービス管理責任者が常勤で勤務していなかった。 2. 不正請求:人員基準を満たさない状態で給付費を請求・受領した。 3. 隠蔽行為・虚偽報告:監査(実地指導)において、架空の勤務実態を記した虚偽の資料を提出し説明を行った。 |
| 不正受領額 | 約921万円(加算金を含む) |
処分の背景:サービス管理責任者の実態欠如と監査への対応
障害福祉サービスにおける「サービス管理責任者」の配置は、個別支援計画の策定および適切な支援プロセスを担保するための制度上の根幹となる要件です。本件では、指定当初から当該責任者が常勤で配置されていなかったことが、運営上の重大な不備として整理されます。
また、実地指導において、事実と異なる勤務記録を提出するなどの隠蔽行為が認められた点は、行政との信頼関係に基づく制度運用の枠組みを損なう事項と位置づけられます。これらの人員体制の不備および監査時における虚偽報告という複合的な要素が、指定取消しという行政判断の根拠になったと分析できます。
⚠️ 行政処分が及ぼす実務的影響の整理
障害福祉サービスにおいてサービス管理責任者は、利用者の希望を形にする支援の「設計図」を担う専門職です。その不在は、提供されるケアが目標に基づいたものかどうかの検証がなされない状態を意味し、制度の目的に反する運用と言わざるを得ません。
また、実地指導において正確な報告を行うことは、事業継続における最低限のルールです。資料の虚偽作成などの隠蔽行為が認められたことは、管理体制の透明性が著しく欠如していたことを示しています。本件は、人員基準の遵守と誠実な報告体制の維持がいかに重要であるかを改めて示した事例と言えるでしょう。
管理者においては、専門職の配置要件を厳格に管理し、利用者の尊厳を守るための適切な運営体制を構築・維持することが、制度運営上の重要な責務と位置づけられています。
※用語解説はこちら
・新潟市公式HP:指定障害福祉サービス事業者の行政処分について(令和5年7月26日)

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