【行政処分】和歌山県「陽楽介護」に対し6ヶ月の全部停止。不正な指定申請と人員基準違反を認定

🚨 行政判断の整理:和歌山県における不正手段による指定および人員基準違反

和歌山県は、当該事業者に対し介護保険法第77条第1項等の規定に基づき、指定の全部効力停止処分を決定しました。本件は、指定申請時における虚偽書類の提出および、開設以来の人員基準違反が認定された事案です。なお、当該事業者は6ヶ月の停止期間終了直後に拠点を隣町へ移転し、事業を継続しています。

運営法人 株式会社 陽楽
代表者 辰己 雅子
現在地 和歌山県東牟婁郡串本町串本1332番地3
処分当時の所在地 和歌山県西牟婁郡すさみ町江住1330番地

行政処分内容の整理

処分内容 指定の全部の効力の停止(6ヶ月間)
処分決定日 2024/01/18
停止期間 令和6年3月1日 〜 令和6年8月31日

処分の背景:人員体制の隠蔽と不正な指定申請

和歌山県の監査により、以下の法令違反事実が認定されました。

  • 不正の手段による指定: 事業所開設の指定申請において、人員基準を満たしているかのように装うため、実態と異なる虚偽の勤務実績表を提出し、不正に指定を受けていました。
  • 著しい人員基準違反: 指定を受けた令和5年1月から監査実施に至るまでの間、訪問介護員等の人員配置が一度も基準を満たしていなかった事実を確認しました。

⚠️ 三者への実務的・制度的影響の整理

1. 施設(法人)への影響:
全部効力停止期間の終了直後に拠点を移転するという経緯は、旧拠点での改善プロセスよりも事業継続を優先させた判断と整理されます。このような迅速な拠点変更は、法人のガバナンス体制に対する社会的信用の回復を困難にする要因となります。
2. 従業員への影響:
虚偽の書類に基づく運営は、現場職員を意図せず法令違反の状態に置く行為です。拠点を移転しても経営層が同一である限り、適正な労務管理およびコンプライアンス体制が確保されているか、継続的な注視が必要とされます。
3. 利用者・家族への影響:
人員基準はサービスの安全性と質を担保する最低限のルールです。これを一度も満たさずに運営されていた事実は、利用者に対する安全配慮義務の観点から重大な懸念事項であり、移転先での利用検討においても慎重な判断を要します。
💬 現役介護士の視点:制度運用上の留意点

処分期間が終了した直後に、所在地を隣町へ移して再出発するという動きは、介護業界の制度運用の隙間を突いた特異なケースと言えます。通常、重大な処分を受けた後は地域での信頼回復に時間を要するものですが、本件は物理的に場所を変えることでその経緯をリセットしようとしているようにも見受けられます。我々専門職や地域住民は、移転先での人員配置や運営実態が真に改善されているのか、行政の公表記録を元に注視し続ける必要があります。


参照元資料(法的根拠):
・和歌山県報道発表:指定居宅サービス事業者等に対する行政処分について
・適用法条:介護保険法第77条第1項第9号(不正の手段による指定)、第3号(人員基準違反)

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