🚨 行政判断の整理:人員基準欠如による減算未適用(不正請求)に伴う一部効力停止
長野県は、HITOWAケアサービス株式会社が運営する「イリーゼ岡谷」に対し、介護保険法に基づき6か月間の指定の一部効力停止(新規利用者受入停止)を決定しました。令和6年11月から令和7年2月の4か月間において、看護職員の人員配置基準を満たしていなかったにもかかわらず、義務付けられた介護給付費の減算を実施せず、満額で不正に請求を行った事実が認定されています。
②-1 事業所情報
| 対象事業所名 | イリーゼ岡谷 |
|---|---|
| 所在地 | 長野県岡谷市山下町1-1-37 📍 地図を確認 |
| サービスの種類 | 特定施設入居者生活介護 介護予防特定施設入居者生活介護 |
②-2 法人情報
| 法人名 | HITOWAケアサービス株式会社 |
|---|---|
| 法人所在地 | 東京都港区港南2-15-3 品川インターシティC棟 |
| 代表者 | 代表取締役社長 須原 清貴 |
📂 施設運営データ:従業者情報
| 介護職員(常勤/非常勤) | 12人 / 10人 |
|---|---|
| 看護職員(常勤/非常勤) | 2人 / 3人(常勤換算 2.7人) |
| 前年度の退職者数 | 計8人(うち看護職員3人、介護職員3人等) |
| 夜勤従業者数 | 2人(最少時・平均時とも) |
出典:介護サービス情報公表システム(報告時点)
📂 施設運営データ:利用者情報
| 入居者数(入居率) | 59人(98.37%) |
|---|---|
| 平均年齢 | 88歳 |
| 男女比 | 男性 22人 / 女性 37人 |
| 要介護度別人数 | 要支援: 5人 要介護1〜2: 29人 要介護3〜5: 25人 |
出典:介護サービス情報公表システム(前月末現在)
行政処分データ:処分の詳細
| 処分の内容 | 指定の一部効力停止 (新規利用者受入停止:6箇月) |
|---|---|
| 処分決定日 | 令和8年2月6日 |
| 一部効力停止期間 | 令和8年2月20日 〜 令和8年8月19日 |
| 不正受領額 | 確認できません |
| 返還命令額 |
確認できません (加算金40%を含む) |
本件の違反内容(行政資料ベース)
違反類型:人員基準違反、不正請求
- 人員基準欠如による減算未適用(不正請求): 令和6年11月から令和7年2月までの4か月間、看護職員の人員配置基準を満たしていなかった。
- 不正請求の実施: 上記の人員欠如状態において、法令で義務付けられている「人員基準欠如による介護給付費の減算」を適用せず、満額で請求し不正に受領した。
⚠️ 行政処分が及ぼす実務的影響の整理
特定施設入居者生活介護において、看護職員は利用者のバイタルチェックや医療的ケアの判断を担う重要な配置要件です。公表データによれば、前年度に非常勤の看護職員が3名退職しており、人員確保に苦慮していた実態がうかがえます。
欠員が生じた場合、事業所は速やかに人員基準欠如の届出を行い、それに伴う「減算」を適用して介護給付費を請求する義務があります。今回の事案では、この減算手続きを行わずに4か月間にわたり満額請求を続けていた点が不正請求と認定されました。
人員不足自体は採用難などで発生し得る課題ですが、それを正しく行政に申告しない行為は、適正な制度運用を損なうものと判断されます。各事業所レベルでの正確な人員管理と、法人本部による行政報告の仕組みの徹底が求められる事例と整理できます。
本記事は行政機関が公表した情報を整理したものであり、現在の運営状況や評価を示すものではありません。
・長野県公式発表:指定居宅サービス事業者等に対する行政処分について(令和8年2月6日)
⚖️ 法的な背景解説:介護保険法に基づく一部効力停止
■ 該当条文:介護保険法 第77条第1項第6号、第115条の9第1項第6号
1. 処分の根拠:
特定施設入居者生活介護等において、看護職員等の人員配置基準を満たしていない場合、法令に基づき所定の「減算」を行ったうえで給付費を請求する義務があります。本件ではこの減算を適用せず満額請求したため、「不正請求」として該当条文が適用されました。
2. 処分の重さの根拠:
指定取消ではなく一部効力停止(6ヶ月)となった理由は、架空のサービスをでっち上げるような積極的な隠蔽工作までは認定されず、人員欠如に対する減算適用の不履行という事務的側面の不正請求に留まったためと推察されます。ただし、4か月という長期間にわたる点から、6か月という長めの停止期間が設定されたと整理されます。
3. 返還+40%加算の根拠(法第22条第3項):
不正に受領した介護給付費(減算すべきだった差額分)の返還に加え、その額の100分の40を乗じて得た額(加算金)を徴収することが法的に定められています。
4. 再発防止プロセス:
明確な根拠が確認できません。

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