【2020/08/01】真心会ケアプランセンター(合資会社真心会)の指定取消しについて

🚨 行政処分:東大阪市の居宅介護支援事業所に対する指定の取消しについて

東大阪市は「真心会ケアプランセンター」に対し、介護保険法に基づき「指定の取消し」処分を決定しました。本件は、計49名の利用者に対し、モニタリングやサービス担当者会議等の必須業務を怠りながら報酬を不正に受領した点、およびサービス開始時の説明義務違反が認められたことにより、行政処分に至ったものと整理されます。

対象事業所 真心会ケアプランセンター
📍 大阪府東大阪市中石切町二丁目3-17 (Googleマップ)
サービスの種類 居宅介護支援(ケアプラン作成)
運営法人 合資会社 真心会
代表者 代表社員 黒田 重子

行政処分データ:法令違反および経済上の措置

処分内容 指定の取消し
処分年月日 令和2年8月1日
主な違反理由 1. 不正請求(運営基準減算の未適用):利用者49名に対し、モニタリング未実施やサービス担当者会議の未開催があるにもかかわらず、減算を行わず報酬を受領した。
2. 運営基準違反:サービス開始時、複数事業者の紹介を含む文書交付による説明を怠った。
経済上の措置 返還命令額(総計):約4,870,000円
(東大阪市分:約482万円、豊中市分:約5万円)

処分の背景:ケアマネジメントプロセスの形骸化と説明責任の不備

居宅介護支援における報酬算定には、毎月のモニタリング実施や、適切な頻度でのサービス担当者会議開催が必須要件として組み込まれています。これらのプロセスを欠いた場合は「運営基準減算」を適用しなければなりませんが、本件では49名という広範囲の利用者に対し、減算を行わず満額の報酬を受領していたことが、制度の公平性を損なう重大な事項として位置づけられました。

また、特定の事業者へ誘導せず公平・中立な立場を保つための「複数事業者の紹介」といった説明義務の不履行も認められています。これらの基本実務の欠如が、管理体制の著しい不備として判断され、指定取消しという行政判断に至った要因と整理できます。

⚠️ 行政処分が及ぼす実務的影響の整理

1. 法人・施設への影響:事業廃止と経済的負担 指定の取消しにより事業所は廃止となります。約487万円という多額の返還命令は法人の経営に重大な影響を及ぼし、介護保険法の規定(法115条等)により、代表者等は原則5年間、介護保険事業の再指定を受けられない法的制限の対象となります。
2. 現場スタッフへの影響:キャリアパスへの影響と実務の再点検 事業所の廃止に伴い雇用契約は終了します。49名規模の基準違反が認められた環境での実務経験は、再就職時において、適切なケアマネジメントプロセスの再教育や、法令遵守意識の確認が必要となる実務上の課題を伴います。
3. 利用者・家族への影響:ケアマネジャーの交代と支援の再構築 49名に及ぶ全利用者は、他事業所への切り替えを余儀なくされます。モニタリングや担当者会議が適切に行われていなかった可能性が高いなか、新たなケアマネジャーによる現状のアセスメントと、支援方針の再構築が急務となります。
💬 現役介護士の視点:モニタリングの重要性と中立性の確保

ケアマネジャーにとってモニタリングは、利用者さんの生活変化をいち早く察知し、プランを調整するための「命綱」とも言える業務です。これを49名分も省略していたことは、単なる事務的な不備ではなく、専門職としての役割そのものが機能していなかったと言わざるを得ません。

また、利用者が自ら事業所を選択できるよう「複数事業者の紹介」を行うことは、中立性を保つための基本的な約束事です。これを怠ることは、利用者さんの自己決定権を阻害する要因となります。運営基準を「守るべき最低限のルール」として日々の実務に落とし込むことの重要性を、改めて示した事例と言えるでしょう。

管理者においては、全職員のケアマネジメントプロセスを適正に監督し、報酬請求の前提となる基準遵守を担保し続けることが、制度運営上の重要な役割とされています。


※用語解説はこちら

コメント

タイトルとURLをコピーしました