🚨 行政判断の整理:系列保育園からの名義流用および監査への虚偽対応に伴う処分
品川区は、株式会社Y&Nが運営する「ミント」に対し、児童福祉法の規定に基づき3ヶ月間の新規受入停止処分を決定しました。本件は、人員基準に関わる重大な虚偽報告、系列保育園スタッフの名義流用、および実地検査における虚偽答弁が認定されたことによる措置です。
事業所・法人の基本情報
| 対象事業所 | 放課後等デイサービス ミント 📍 東京都品川区西品川2-10-11(Map) |
|---|---|
| サービス種類 | 放課後等デイサービス(定員5名) |
| 運営法人 | 株式会社Y&N |
行政処分内容の整理
| 処分の内容 | 指定の一部効力停止(新規利用者の受入れ停止) |
|---|---|
| 処分公表日 | 2026/01/19 |
| 処分期間 | 令和8年1月1日 〜 令和8年3月31日(3ヶ月) |
公表されている評価表(外部リンク)
当該事業所が公開している自己評価結果です。※今回の行政処分に関する言及は含まれておりません。
処分の原因となる事実
品川区の監査により、以下の法令違反および不正行為が客観的事実として認定されました。
- 障害児通所給付費の不正請求および不正または著しく不当な行為:
児童発達支援管理責任者が産休・育休により不在であった期間(令和6年6月〜8月)、人員基準を満たしていると偽り、児童指導員等加配加算および専門的支援体制加算を不正に請求し受領した。また、当該不在について東京都への届出を行っていなかった。 - 障害児通所給付費の不正請求、虚偽の報告および虚偽の答弁:
基準人員として届け出ていた機能訓練担当職員に勤務実態がないにもかかわらず加算を請求。実地検査において、当該職員の勤務実態について虚偽の報告および答弁を行った。 - 障害児通所給付費の不正請求、虚偽の報告および虚偽の答弁、不正または著しく不当な行為(法第21条の5の24第1項第11号該当):
同法人が運営する企業主導型保育園の従業者2名の氏名を利用し、加配職員(常勤専従)として配置したとする虚偽の届出を実施。実際には勤務していない従業者の実績について、監査時に虚偽の説明を繰り返した。
⚠️ 三者(組織・職員・利用者)への影響
別事業所の名義を流用するなど、組織的に人員計上の偽装が行われていた事実は、コンプライアンス体制が著しく欠如していたことを示しています。
実態のない職員が「配置されている」前提で運営が行われていたことは、実際の従業者への負担増や、適切な支援体制の構築を妨げる要因となります。
事業所評価表を公開し、外部への透明性をアピールする一方で、人員体制の重大な虚偽を継続していたことは、利用者家族の信頼を損なうものです。
本件は、放課後等デイサービスの質を担保するための「専門職の配置」というルールを、何重にもわたる虚偽報告によって逸脱したものです。
具体的には、本来休職中で不在の責任者を「いる」ことにしたり、全く勤務していない人を「専門スタッフ」として計上したり、さらに系列の保育園の先生の名前を借りて「ベテラン職員が配置されている」と嘘の申請をしたりしていました。これらはすべて、実際よりも手厚い体制であると偽って税金(給付費)を受け取る「不正請求」に該当します。特に、役所の調査に対して組織的に嘘の回答(虚偽答弁)を繰り返したことが、処分の重さに直結しています。
⚖️ 法的背景解説:児童福祉法に基づく処分の根拠と基準
1. 該当条文:児童福祉法 第21条の5の24 第1項
本件は以下の各号に該当すると認定されました。
・第6号:障害児通所給付費の請求に関し不正があったとき(不正請求)
・第7号:虚偽の報告をしたとき
・第8号:虚偽の答弁をしたとき
・第11号:不正または著しく不当な行為をしたとき
2. 処分の重さの基準(一部効力停止3ヶ月)
虚偽答弁や名義流用などの隠蔽工作を伴う不正請求は、本来「指定取消」が検討される極めて悪質な事案です。本件が一部効力停止(受入停止)に留まっている背景には、不正の期間や規模、あるいは運営法人の是正姿勢などが加味された可能性がありますが、行政処分としては非常に重い部類に属します。
3. 返還金の計算根拠(加算金40%)
児童福祉法に基づき、不正に受領した給付費の返還に加え、その額に100分の40を乗じて得た額(加算金)の支払いが命じられます。
返還総額 = 不正受給額 + (不正受給額 imes 0.4)
4. 今後の再発防止義務
処分を受けた事業者は、品川区に対し業務改善計画書の提出が義務付けられます。今後は、監理体制の再構築および法令遵守の徹底状況について、継続的な行政指導と事後監査の対象となります。
・品川区議会資料(2026/01/19):指定障害児通所支援事業者の行政処分について

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