【行政処分】埼玉県川越市『さいたま太助』に対し6ヶ月の受入停止。1,000万円超の不正請求と記録改ざんを認定

🚨 行政判断の整理:川越市における組織的な記録改ざんおよび多額の不正請求に伴う処分

川越市は、株式会社マナビィーヴェルが運営する「さいたま太助」に対し、障害者総合支援法第50条第1項等の規定に基づき、指定の一部効力停止処分を決定しました。本件は、居宅介護および同行援護において、従業者1名による支援を2名体制と偽る目的でサービス提供記録を改ざんし、1,000万円を超える給付費を不当に受領した事実が認定されたことによる措置です。

対象事業所 さいたま太助
📍 埼玉県川越市大字的場1914番地5
運営法人 株式会社マナビィーヴェル
📍 埼玉県坂戸市花影町6番23号
代表者 沼澤 和秀

行政処分内容の整理

処分内容 指定の一部の効力の停止(新規利用者の受入停止6か月)
処分決定日 2025/04/01
処分期間 令和7年4月10日 〜 令和7年10月9日

処分の原因となる事実:不適切なサービス記録の管理および不正請求の認定

川越市の監査により、以下の法令違反事実が認定されました。

  • 居宅介護における不正請求: 令和5年5月から令和6年8月までの間、実際は従業者1名で支援したにもかかわらず、2名による支援を行ったとしてサービス提供記録を改ざんし、給付費5,491,731円を不正に受領した。
  • 同行援護における不正請求: 同期間において、実際は従業者1名で支援したにもかかわらず、2名による支援を行ったとしてサービス提供記録を改ざんし、給付費5,242,324円を不正に受領した。
  • 欠格事由への該当: 代表取締役が障害者総合支援法第50条第1項に定める欠格事由に該当すると判断された。

⚠️ 三者への実務的・制度的影響の整理

1. 施設(法人)への影響:
1,000万円を超える多額の不正請求および組織的な記録改ざんの認定により、法人の社会的信用が著しく棄損されました。代表取締役の欠格事由該当を受け、経営体制の抜本的な見直しが求められます。
2. 従業員への影響:
虚偽の記録作成に関与せざるを得なかった現場の労働環境、および専門職としての職業倫理に対する負の影響が懸念されます。適正な労務管理体制の構築が急務です。
3. 利用者・家族への影響:
2名体制による支援が適切に行われていなかった実態は、利用者の安全確保の観点から重大な課題です。受入停止期間中は、地域の福祉リソースとしての機能が制限されることとなります。
💬 現役介護士の視点:制度運用上の留意点

本来、居宅介護や同行援護では、利用者の状態によって「2人で支援する必要がある」と判断された場合に限り、2人分の費用が支払われます。

しかし本件では、実際には1人しか支援していなかったにもかかわらず、「2人で対応した」とする記録が作られ、その内容で約1年4か月にわたり請求が続けられていました。

これは単なる事務ミスではなく、支援体制を実際より手厚く見せかけて報酬を受け取っていた行為です。

さらに、こうした実態を隠すためにサービス記録の書き換えが行われていたことも確認されています。長期間にわたって発覚しなかった点から、法人内での確認や監督の仕組みが十分に機能していなかったと考えられます。

結果として、制度上は「複数人で支援している」ように見えても、現場では必要な人手が確保されておらず、利用者が本来受けるべき支援の質が守られていたのかが問われる事案となりました。


参照元資料:
・川越市報道発表:指定障害福祉サービス事業者の行政処分について
・適用法条:障害者総合支援法第50条第1項第6号(不正請求)

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