【行政処分】東京都青梅市『自立支援塾』4施設を指定取消。暴行死、2.2億円不正請求、工賃流用という凄惨な組織実態

🚨 行政判断の整理:暴行致死、巨額公金搾取、工賃流用による組織的指定取消

東京都は、一般社団法人自立支援塾が運営する全4施設に対し、指定取消処分を決定しました。本件は、職員による入所者への凄惨な暴行(死亡事件)をきっかけとした監査により、約2億2,800万円の組織的な架空請求、さらには利用者の大切な工賃を法人会計の赤字補填に流用するという、極めて悪質な経営実態が浮き彫りになった事案です。

行政処分の対象となった主な事業所実態

事業所名 サービス種別 認定された主な法令違反・事実
自立支援塾おざくSS 共同生活援助
(グループホーム)
【重大な虐待・暴行致死】
職員による入所者への暴行(グラブでの殴打、顔を踏みつける等)により利用者が死亡。組織的な虐待防止体制の欠如。
自立支援塾ぱん工房 就労継続支援B型 【巨額不正請求・工賃搾取】
未提供サービスの架空請求や計画未作成による不正受領。利用者の工賃を「預り金」名目で徴収し、法人会計へ不正流用。
法人運営 その他2施設 障害福祉サービス 【管理責任の放棄】
他施設においても虐待が確認、あるいは虐待防止体制が極めて不十分。法人全体での組織的なコンプライアンス違反。

法人および処分共通データ

運営法人 一般社団法人自立支援塾
東京都青梅市東青梅三丁目8番地の5
代表者 代表理事 白井 理子
不正受領額(概算) 約 2億 2,800 万円(概算)
処分発効日 2023/06/30

処分の原因となる事実:人権蹂躙と公金搾取の構造

東京都の監査により認定された事実は、福祉の看板を掲げた「組織的犯罪」とも呼べる内容でした。

  • 凄惨な虐待の実態: 「おざくSS」において、職員が利用者の顔面をグラブで殴打したり、足で踏みつけるといった暴行を日常的に実施。殴打された利用者がその後死亡するという、最悪の結果を招きました。
  • 2.2億円超の架空請求: 5年以上にわたり、サービスを提供していない日も含めた一律請求や、未届場所での運営を繰り返すことで、巨額の税金を不正に搾取し続けていました。
  • 利用者の工賃を法人が費消: 障害のある利用者が懸命に働いて得た工賃を、書類上は支払ったと見せかけながら、実際には「預り金」名目で法人の運転資金に流用。利用者の生活基盤をも奪う背信行為が認定されました。

⚠️ 三者への実務的・制度的影響の整理

1. 施設(法人)への影響:
全拠点(4施設)の指定取消により、法人は事実上の解体となります。代表理事および理事計5名が「欠格事由」に該当。2.2億円の返還命令は法人の再起を完全に否定する重い制裁です。
2. 従業員への影響:
凄惨な暴力が常態化し、巨額の不正請求に全社的に加担していた環境は、福祉従事者としての倫理観を根本から破壊するものです。誠実な職員もこの汚名により今後の就業に重大な悪影響を免れません。
3. 利用者・家族への影響:
自立を願って預けた家族を暴行で亡くした遺族の無念は計り知れません。また、他の利用者も「搾取の対象」とされていた事実は心理的に大きな外傷を残し、信頼できる移転先の確保が急務となりました。
💬 現役スタッフの視点:制度運用上の留意点

これほどまでに「人の尊厳」を軽視した事例は類を見ません。利用者をグラブで殴り、踏みつけるという暴力が許容される組織風土において、巨額の不正請求や工賃流用は「当然の帰結」として行われていたのでしょう。利用者を「金を生む道具」としか見なさない経営体質が、尊い命を奪う結果となりました。現場職員として最も恐れるべきは、こうした異常な空気に慣れてしまう「沈黙」です。法人の代表者らが欠格事由となり、二度と福祉の場に戻れない処分が下されたことは、当然の帰結であると考えます。


参照元資料(法的根拠):
・東京都報道発表(2023年3月31日):指定障害福祉サービス事業者の行政処分について
・読売新聞(2023年4月1日):入所者の顔を「グラブで殴る」…障害者施設、指定取り消し
・適用法条:障害者総合支援法第50条第1項第5号(不正請求)、第10号(不正又は著しく不当な行為)

※用語解説はこちら

コメント

タイトルとURLをコピーしました