🚨 行政処分:東大阪市の訪問介護事業所で「組織的虐待」と「不正請求」が発覚し指定取消し
東大阪市は「介護サービスフロイデン」に対し、介護保険法に基づき「指定の取消し」処分を決定しました。同事業所では、サービス提供責任者の指示による虐待行為のほか、人員基準を満たさない状態での不正請求、管理者の職務放棄などが認められました。平成29年2月1日付で事業所としての指定は効力を失っています。
| 対象事業所 |
介護サービスフロイデン 📍 大阪府東大阪市稲葉三丁目2番32号 (Googleマップ) |
|---|---|
| サービスの種類 | 訪問介護、介護予防訪問介護 |
| 運営法人 | 株式会社フロイデン |
| 代表者 | 代表取締役 南尾 清次 |
行政処分データ:法令違反の詳細
| 処分内容 | 指定の取消し |
|---|---|
| 処分年月日 | 平成29年2月1日 |
| 主な違反理由 |
1. 人格尊重義務違反(虐待):サービス提供責任者の指示により複数の利用者へ身体的・心理的虐待。管理者はこれを把握せず運営基準に違反。 2. 不正請求:届出のない職員がサ責業務を行い、規定の10%減算を適用せずに介護報酬を受領。 3. 運営基準違反:サ責の変更届出を怠り、人員基準を満たさないまま運営。 |
| 経済上の措置 | 返還額:約3,234,000円(東大阪市および近隣自治体分) |
処分の背景:不適切な管理体制と組織的な運営不備
訪問介護は、利用者の居宅という閉鎖性の高い環境で提供されるサービスであり、サービス提供責任者(サ責)の指示内容と、管理者による監督体制が安全管理の要となります。
本件では、サ責が不適切な対応を指示していた点に加え、管理者が人員配置や資格要件の充足状況を把握・是正できていなかったことが、組織的なガバナンス不全として問題視されました。資格要件を満たさない人員体制での運営や、報酬請求の適正性に関する問題については、介護保険制度の根幹に関わる事項として、行政処分の判断に大きく影響したものと整理できます。
⚠️ 行政処分が及ぼす実務的影響
1. 法人・施設への影響:指定取消に伴う事業廃止と返還債務
指定取消しにより、当該事業所は廃止となります。不正受領分323万円の返還に加え、最大40%の加算金の支払義務が生じ、法人の資金繰りに重大な影響を及ぼします。また、代表者および法人は一定期間、介護保険事業の再指定を受けられない等の制限がかかります。
2. 現場スタッフへの影響:雇用の喪失と公的責任の追求
事業所の廃止に伴い、在籍スタッフの雇用契約は終了します。また、不適切な行為に直接関与した職員や指示を出した役職者に対しては、行政上の処分とは別に、個別に行政や警察による調査、さらには資格の剥奪などの法的責任が及ぶ可能性があります。
3. 利用者・家族への影響:サービス提供体制の強制的な変更
全利用者は、指定取消しに伴い他事業所へのケアプラン変更を余儀なくされます。行政の支援を受けながら短期間で新たな訪問介護事業所を確保しなければならず、日常生活のサービス継続性に重大な支障が生じる事態となります。
💬 現役介護士の視点:人員基準と管理者責任が問われた事例
訪問介護において「サービス提供責任者」は、手順書の整備やヘルパーへの技術的指導など、人員基準の中核を担う役割とされています。本件では、そうした立場にある職員が不適切な対応を指示していたとされており、制度の運用という観点からも看過できない事案です。
また、届出のない職員をサ責として配置し、減算を適用せずに請求が行われていた点については、介護保険制度のルール逸脱にあたります。管理者が現場の配置状況や運用を十分に把握できていなかった結果、指定取消しという行政判断に至ったものと整理できます。
本件は、人員基準と管理者責任の重要性を改めて示した事例と言えるでしょう。
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