【大阪府】ケアサポートロータス|虐待認定・虚偽報告で指定取消(2016年3月処分)

🚨 行政判断の整理:人格尊重義務違反(身体的虐待)および不正の手段による指定

東大阪市は、株式会社 Louts が運営する訪問介護事業所「ケアサポートロータス」に対し、介護保険法に基づき指定取消処分を決定しました。代表取締役の指示による利用者の「閉じ込め」という重大な虐待行為、および開設当初から管理者の勤務実態を偽装していた事実が認定されました。本処分により、同事業所の指定の効力は平成28年3月31日をもって消滅します。

対象事業所の概要

対象事業所名 ケアサポートロータス
サービスの種類 訪問介護、介護予防訪問介護
所在地 大阪府東大阪市新庄東 4 番 29 号
📍 地図を確認

運営法人の情報

法人名 株式会社 Louts
所在地 東大阪市新庄東 4 番 29 号ルミナーレ東大阪 404 号
代表者 代表取締役 槙山 裕太郎

行政処分データ:処分の詳細

処分の内容 指定の取消し
指定取消日 平成28年3月31日
主な処分理由 1. 人格尊重義務違反:利用者を玄関外側から施錠し、閉じ込める身体的虐待。
2. 虚偽の報告:管理者の勤務実態を偽装した書類の提出。
3. 不正の手段による指定:開設当初からの管理者実態の偽装。

処分の背景:閉じ込めという「身体的虐待」と組織的な不正

東大阪市の監査により、当該事業所において福祉の理念を根本から揺るがす極めて深刻な法令違反が確認されました。認定された事実関係は以下の通りです。

  • 身体的虐待の認定: 平成27年9月から監査開始までの間、利用者1名に対し、玄関ドアを外側からのみ操作できる鍵で常時施錠。自力で外出できない状態に置く身体拘束(身体的虐待)を、代表取締役および管理者の指示で組織的に行っていた。
  • 虚偽の勤務実態: 監査時、管理者が実際には常勤で勤務していないにもかかわらず、常勤として装うための虚偽の勤務予定表を作成し、行政に提出していた。
  • 開設時からの不正: 平成23年の新規指定申請時より、常勤勤務が不可能な者を「管理者」として記載。当初から指定基準を満たさない状態で事業を開始していた(不正の手段による指定)。

⚠️ 行政処分が及ぼす実務的影響の整理

1. 施設・経営陣への影響:業界からの事実上の追放 代表者が直接虐待を指示し、開設時から不正を働いていた事案は極めて悪質とみなされます。代表取締役の槙山裕太郎氏は、法第70条等の規定により今後5年間、介護保険事業の運営に関わることができない「欠格事由」に該当します。
2. 現場スタッフへの影響:職業倫理の汚染と雇用喪失 代表者の指示により不適切な拘束を行わされていた職員は、専門職としての誇りを著しく傷つけられました。事業所の廃止に伴い全員が雇用を失いますが、不正が認定された組織での勤務経験は、再就職時にも負の影響を及ぼす可能性があります。
3. 利用者・家族への影響:安全な支援環境の崩壊 閉じ込めを受けていた利用者だけでなく、全利用者が短期間で新たな事業所を探さなければならず、生活の安定が大きく損なわれました。信頼していた事業所による虐待行為は、利用者家族に深刻な精神的苦痛を与えています。
💬 現役介護士の視点:福祉の現場を「監禁の場」に変えた罪

今回の事案、玄関を外側からしか開かない鍵で施錠するという行為は、もはや介護ではなく「監禁」に近い状態です。これを代表者自らが指示し、ヘルパーに実行させていたという事実は、福祉に携わる者として断じて許されることではありません。

また、指定申請時から管理者の実態を偽装していた「幽霊管理者」の問題も致命的です。適切な管理者が現場を統括していれば、このような虐待行為は未然に防げたはずです。最初からルールを守る気がなかった組織運営が、最終的に利用者の人権侵害を招いたと言えるでしょう。

指定取消は当然の帰結ですが、このような経営者によってスタッフのキャリアや利用者の尊厳が無下にされた事実は、同じ業界で働く者として非常に憤りを感じます。正しい知識と強い倫理観を持った事業運営がいかに重要かを痛感させる事案です。


※用語解説はこちら

Q. 指定申請時の「不正の手段による指定」とはどのような意味ですか?

A. 介護事業所を始める際、人員や設備が基準を満たしていることを証明する書類を提出します。実際には働けない人を「常勤管理者」として虚偽の記載をし、嘘の書類で許可(指定)を受けることを指します。これは制度の根幹を揺るがす行為として、一発で指定取消になる可能性が極めて高い重大な違反です。


参照元資料:
・東大阪市(平成28年3月31日公表):指定居宅サービス事業者の指定の取消しについて

コメント

タイトルとURLをコピーしました