🚨 行政処分:大規模な不適切拘束(身体的虐待)による受入停止
函館市の特養「恵楽園」にて、40名以上の職員が関与する不適切な身体的拘束が発覚しました。
組織的に利用者の行動の自由を奪っていた事態を重く見、市は半年間の新規受入停止処分を下しています。
| 処分発表日 | 2025年5月29日(処分決定) |
|---|---|
| 対象事業所 | 特別養護老人ホーム恵楽園 |
| 運営法人 | 社会福祉法人 恵山恵愛会 |
| 代表者 | 理事長 菅 龍彦 |
| 所在地 | 函館市柏野町117番地 |
| 処分内容 | 新規利用者受入停止(6ヶ月間) |
身体的虐待(不適切な拘束)の事実関係
函館市は、社会福祉法人恵山恵愛会が運営する「特別養護老人ホーム恵楽園」に対し、介護保険法に基づく行政処分を行いました。
1. 多数の職員による組織的な身体的拘束
令和6年から令和7年にかけて実施された監査の結果、複数の不適切な身体的拘束が常態化していたことが判明しました。
- 少なくとも22名の職員が、入所者6名のベッドを柵で囲んで行動を抑制。
- 少なくとも24名の職員が、入所者2名の腰にタオルケットやシーツを巻き付けて行動を抑制。
2. 「緊急やむを得ない場合」に該当しない虐待
これらの行為は、法令で認められる「緊急やむを得ない場合」の手続きを経ずに行われており、市はこれらを人格尊重義務違反(身体的虐待)と認定しました。
3. 6ヶ月間の新規受入停止
不適切なケアに携わった職員の数が非常に多く、施設全体の管理体制に重大な問題があるとして、市は令和7年7月1日から半年間の新規受入停止処分を下しました。
💬 現役介護士からの視点
今回の問題の深刻な点は、一部のスタッフによる暴走ではなく、20名を超える多くの職員が「当たり前」のように利用者の自由を奪う行為に加担していたことにあります。
これを一般社会のサービスに例えると、『レストランの多くの従業員が、お客さんが席を立つのを面倒に感じ、隣の椅子で囲いを作って出られないようにしたり、椅子に縛り付けたりして食事をさせている』というような、サービス業の根幹を揺るがす異常な事態です。
身体的拘束は、一度始めるとスタッフ側の「管理」は楽になりますが、利用者の筋力や気力は急激に衰えてしまいます。これほど多くの職員が関わっていたということは、施設全体で「安全のためなら縛ってもいい」という誤った価値観が蔓延していた可能性が高く、組織文化そのものを根底から作り直す必要があります。

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