【北海道】札幌のミライリスに指定取消。

行政判断の要約:札幌市の就労継続支援B型事業所に対する指定取消処分

札幌市は、株式会社ミライリスが運営する「就労継続支援B型事業所 ミライリス」に対し、障害者総合支援法に基づき指定取消処分を決定しました。本件は、サービス管理責任者の任用要件に関する虚偽の届出、および事業休止時における利用者処遇の不備などが主な要因となり、行政処分に至ったものと整理されます。

対象事業者および事業所の概要

対象事業所 就労継続支援B型事業所 ミライリス
(令和4年2月1日指定)
運営法人 株式会社 ミライリス
代表者 代表取締役 湯原 透
所在地 札幌市手稲区前田5条6丁目1-3 5.6パークサイド1F

行政処分データ:認定された事実

処分の内容 指定障害福祉サービス事業者の指定取消し
効力発生日 令和8年2月1日
主な処分理由 1. 不正の手段による指定:指定申請時、サービス管理責任者の実務経験がないにもかかわらず、あると装った虚偽の証明書を提出した。
2. 不正・著しく不当な行為:任用要件を満たさない者をサービス管理責任者として届け出たほか、適切な利用者処遇を講じないまま事実上の事業休止を行った。
3. 訓練等給付費の不正請求:上記不正な手段による指定に基づき、訓練等給付費を請求・受領した。

処分の背景:人員基準の適正性と運営管理責任

障害福祉サービスにおける「サービス管理責任者」の配置は、個別支援計画の策定を通じた支援の質を担保するための必須要件です。本件では、任用要件である実務経験の充足状況について、客観的な事実と異なる届出が行われていた点が、指定制度の運用上の重大な課題として整理できます。

また、事業の継続が困難となった場合においても、利用者の日常生活の継続性を確保するための適切な処遇や移行支援を講じることが、運営基準上求められています。これら人員体制の不備および運営責任の不履行という複合的な要因が、指定取消しという行政判断の根拠となったと分析できます。

⚠️ 行政処分が及ぼす実務的影響の整理

1. 法人・事業所への影響: 指定の取消しにより事業の継続は不可能となります。不正受領した訓練等給付費の返還義務が生じるとともに、法令の規定に基づき、当該法人および役員は一定期間(原則5年間)、同様の事業の指定を受けられない等の制限の対象となります。
2. 現場スタッフへの影響: 事業所の廃止に伴い、雇用契約は終了します。不適切な人員管理のもとで運営が行われていた事実は、在籍スタッフの職業的キャリア形成において、実務上の確認や再教育を要する課題を伴う可能性があります。
3. 利用者・家族への影響: 事業の事実上の休止により、利用者は他事業所への切り替えが必要となります。適切な移行措置が講じられなかった場合、生活習慣や就労機会の継続性に実務的な支障が生じることとなります。
💬 現役介護士の視点:サービス管理責任者の役割と運営体制の透明性

障害福祉サービスにおいてサービス管理責任者は、支援の方向性を定める個別支援計画の作成を担う専門職です。その任用要件が適切に満たされていないことは、制度が予定している支援の質やプロセスの透明性が十分に確保されない要因となります。

また、事業の開始から終了に至るまで、利用者の処遇を最優先に考えたガバナンス体制を維持することが、福祉事業者としての基本的な役割とされています。本件は、指定申請時における誠実な報告と、事業運営における責任の重さを改めて示す事例と言えるでしょう。

管理者においては、人員体制が法令の基準に合致しているかを常に検証し、利用者の生活環境に配慮した適切な運営管理を行うことが、制度運営上の重要な責務と位置づけられています。


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