【群馬県】訪問介護みたけ|不正請求で指定取消(2023年3月処分)

🚨 行政判断の整理:架空請求および記録の捏造に伴う指定取消処分

群馬県は、社会福祉法人龍峰会が運営する「訪問介護みたけ」に対し、介護保険法に基づく指定取消処分(2023年4月10日付)を決定しました。訪問介護サービスの提供時間と他業務(担当者会議等)の時間が重複しているにもかかわらず請求を行ったほか、記録を捏造して架空請求を行った事実が認定されました。不正受領額は約203万円に上ります。

②-1 事業所情報

対象事業所名 訪問介護みたけ
所在地 群馬県藤岡市浄法寺1881番地6
📍 地図を確認
サービスの種類 指定訪問介護

②-2 法人情報

法人名 社会福祉法人龍峰会
所在地 群馬県藤岡市浄法寺1881番地6
代表者 確認できません

行政処分データ:処分の詳細

処分の内容 指定の取消し
処分決定日 令和5年3月10日
指定取消日 令和5年4月10日
不正受領額(概算) 2,035,580円

本件の違反内容(行政資料ベース)

違反類型:不正請求

  • 業務の重複: 訪問介護の提供時間帯が、併設の養護老人ホームやケアプランセンターの担当者会議等の実施時間と重複している記録が多数認められ、実施状況を確認しないまま請求を行った。
  • 不適切な兼務体制: 養護老人ホームと訪問介護を兼務する支援員が、養護老人ホームに1人のみとなる時間帯に、身体介護が中心である訪問介護サービスを提供したとして不正に請求を行った。
  • 記録の捏造: 訪問介護員がサービス担当者会議に出席しているにもかかわらず、訪問介護サービスを提供したとする虚偽の記録を捏造し、給付費を受領した。

※不正請求の対象は34人、計780回分(期間:令和2年4月〜令和4年5月分)と認定されています。

⚠️ 行政処分が及ぼす実務的影響の整理

1. 施設(法人)への影響: 指定取消により当該事業所の継続は不可能となります。約203万円の不正受領額に加え、加算金(40%)を含めた約284万円の返還義務が生じ、法人のコンプライアンス管理体制が厳しく問われることになります。
2. 従業員への影響: 事業所の閉鎖に伴い、当該事業所に所属する従業員は雇用を失います。また、他事業との兼務体制下での業務重複や記録捏造に関与した事実は、職員の専門職としてのキャリアにおいて課題となる可能性があります。
3. 利用者・家族への影響: 不正請求の対象となった34名をはじめとする利用者は、他事業所への移行手続きを短期間で行う必要が生じました。記録が捏造されていた事実は、サービス提供体制に対する不信感を招く要因となります。
💬 現役介護士の視点:兼務体制の管理不備と物理的矛盾

本件における不正は、法人が複数の事業を運営する際に起こりやすい「兼務体制」の管理不備が顕著に表れたケースです。担当者会議への出席中や、養護老人ホームの配置人員が不足する時間帯に「同時に訪問介護を行っていた」とする記録は、物理的に不可能であり、明らかな捏造として行政に認定されます。

人員不足の中で業務を回すためであったとしても、兼務によって生じる業務時間の重複を放置し、事実と異なる記録を作成して給付費を受領する行為は、介護保険制度における適正な給付管理の原則に反するものです。

事業所をまたいだ人員の兼務を行う際は、明確なタイムスケジュールの管理と、実態に即した正確なサービス提供記録の作成が不可欠であることを再確認する事例と整理できます。


本記事は行政機関が公表した情報を整理したものであり、現在の運営状況や評価を示すものではありません。


⚖️ 法的な背景解説:介護保険法第77条に基づく指定取消

■ 該当条文:介護保険法 第77条 第1項 第6号

1. 第6号(不正請求):
事業者が「介護給付費の請求に関し不正があったとき」に該当します。物理的に不可能な時間帯の業務重複による架空請求や、事実と異なる記録の捏造がこれに当たります。

2. 処分の重さの根拠:
令和2年4月から令和4年5月という長期間にわたり、複数の職員を巻き込んだ継続的な架空請求が行われていたこと、また記録の捏造という隠蔽工作が認められたため、改善の余地なしと判断され指定取消の処分となりました。

3. 返還+40%加算の根拠(法第22条第3項):
不正に受領した介護給付費の返還に加え、その額の100分の40を乗じて得た額(加算金)を徴収することが法的に定められています。

4. 再発防止プロセス:
明確な根拠が確認できません(処分確定をもって事業所が閉鎖されたため)。

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