【福岡県】障がい福祉サービス てんま|不正請求・記録改ざんで指定取消(2026年3月処分)

🚨 行政判断の整理:記録改ざんおよび架空請求による指定取消処分

北九州市は、株式会社天馬が運営する就労継続支援B型事業所「障がい福祉サービス てんま」に対し、障害者総合支援法に基づく指定取消処分(2026年3月31日付)を決定しました。出勤簿等の記録を改ざんして加算を不正に受給したほか、利用実態のない利用者に対して給付費を請求する架空請求が認定されました。不正受領額は合計約170万円に上ります。

「障がい福祉サービス てんま」の事業所情報

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対象事業所名 障がい福祉サービス てんま
所在地福岡県北九州市八幡西区真名子一丁目6番34号
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サービスの種類 就労継続支援B型

運営法人「株式会社天馬」の情報

法人名 株式会社天馬
所在地 確認できません
代表者 代表取締役 西迫 信

「障がい福祉サービス てんま」への行政処分データ

処分の内容 指定の取消し
処分発表日 処分に向けて手続き中(公表資料に基づく)
指定取消日 令和8年3月31日
不正受領額 計 1,703,590円(現在確定作業中)
返還命令額 計 2,385,025円(予定)
(加算金40%を含む)

「障がい福祉サービス てんま」における違反内容

違反類型:不正請求(記録改ざん、架空請求)

  • 記録改ざんによる加算の不正請求: 令和7年5月から9月までの間、目標工賃達成指導員が常勤で勤務していないにもかかわらず、出勤簿等の記録を改ざんし「目標工賃達成指導員配置加算」を不正に請求した(北九州市分)。
  • 利用実態のない架空請求: 令和6年11月から令和7年4月までの間(一部期間を除く)、他自治体で支給決定を受けた利用者1名について、実際の利用実態がないにもかかわらず給付費を不正に請求した(他自治体分)。

⚠️ 行政処分が及ぼす実務的影響の整理

1. 施設(法人)への影響: 指定取消に伴い事業の継続は不可能となります。加算金を含めた約238万円の返還義務を負います。さらに、株式会社天馬およびその役員等は「欠格事由該当者」として、指定取消の日から5年間は障害福祉サービス事業所の指定を受けることが法的に禁じられます。
2. 従業員への影響: 事業所の閉鎖により、所属する全従業員が雇用を失います。出勤簿の改ざん等、不正な事務処理や隠蔽工作に関与した従業員がいる場合、専門職としてのキャリアに重大な瑕疵を残すことになります。
3. 利用者・家族への影響: 就労継続支援B型を利用していた障害当事者は、3月31日の閉鎖日までに新たな就労先や活動の場を探す必要に迫られ、地域生活や収入面に多大な不安と負担を強いられます。
💬 現役介護士の視点:出勤簿の改ざんと架空請求という悪質な手口

就労継続支援B型における「目標工賃達成指導員配置加算」は、利用者の工賃向上を専門にサポートする職員を配置することで算定できるものです。本件では、人員が不足している状態を隠すために出勤簿を意図的に改ざんしており、制度の趣旨を根底から裏切る隠蔽工作と判断されます。

さらに深刻なのは、利用していない利用者の名前を使って給付費を請求する「架空請求」が行われていた点です。これは単なる事務ミスではなく、公費を騙し取る明確な意図を持った行為であり、複数の自治体にまたがって行われていた事実から、管理体制のコンプライアンスが完全に欠如していたことがうかがえます。

意図的な書類の偽造と架空請求が重なった結果、改善の余地なしとして、最も重い「指定取消」および「5年間の欠格事由該当」という厳しい処分に至ったと整理できます。


本記事は行政機関が公表した情報を整理したものであり、現在の運営状況や評価を示すものではありません。


⚖️ 法的な背景解説:障害者総合支援法に基づく指定取消

■ 該当条文:障害者総合支援法 第50条 第1項 第6号

1. 第6号(不正請求):
事業者が「自立支援給付に関する費用の請求に関し不正があったとき」に該当します。出勤簿の改ざんを用いた加算の不正受給や、利用実態のない架空請求がこれに当たります。

2. 返還+40%加算の根拠(障害者総合支援法 第8条 第2項):
偽りその他不正の行為により自立支援給付を受けた者から、その給付額に100分の40を乗じて得た額(加算金)を合算して徴収することが法的に定められています。

3. 再発防止プロセス(欠格事由):
指定取消を受けた法人の役員や事業所の管理者は、指定取消の日から起算して5年間は、障害福祉サービス事業所の指定を受けることができない「欠格事由」に該当します。これにより、悪質な事業者の市場からの排除が担保されています。

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