【鹿児島・虐待】八重山会「ときわの家」で性的虐待と隠蔽|職員18人が関与

処分年月日 令和6年8月19日(効力発生:9月1日)
対象事業者 ときわの家・第二ときわの家
法人名 社会福祉法人 八重山会
代表者 理事長 北郷 利美
所在地 鹿児島市郡山町4092番地6 ほか
特記事項 全職員64人中、18人(約28%)が虐待に関与
処分内容 指定の一部の効力の停止(新規受入停止1年、報酬7割制限6ヶ月)
概要 職員18人が関与する計38件の虐待(性的虐待含む)。約3,200万円の不正請求に加え、理事長主導で虐待記録を削除・口止めする組織的隠蔽が発覚。

事件の経緯・詳細

鹿児島市は、障害者総合支援法に基づき、社会福祉法人八重山会が運営する2つの施設に対し、極めて重い行政処分を行いました。

1. 職員の3割が関与した「虐待の常態化」

市の監査により、施設内で日常的に虐待が行われていたことが発覚しました。その規模は異常というほかありません。

  • 虐待件数:計38件(ときわの家27件、第二ときわの家11件)
  • 関与した職員:18人(全職員64人のうち約28%)
  • 被害者数:利用者20人(うち1人は擦り傷を負う)

虐待の内容も極めて悪質で、以下の行為が確認されています。

  • 身体的虐待:力ずくで引っ張る、利用者に怪我をさせる。
  • 心理的虐待:意図的に挑発し不安を煽る、不適切な言葉を浴びせる。
  • 性的虐待:利用者の体を触るなどの行為。

2. 約3,200万円の不正請求

虐待だけでなく、報酬の不正請求も長期間行われていました。

  • 手口:「第二ときわの家」所属とされる職員が、実際には「ときわの家」で勤務している(勤務実態がない)など、配置基準を偽装。
  • 金額:不正受給額 約3,196万円(加算金を含めた返還請求額は約4,474万円)。

3. 理事長主導の「組織的隠蔽」

本件で最も特筆すべきは、法人トップによる証拠隠滅工作です。

  • 記録の削除:市から調査を命じられた際、理事長と幹部職員が協議し、職員への聞き取り結果から虐待に関する記述を削除して提出しました。
  • 口止め指示:市の監査が入る前、職員に対して事実を話さないよう「口止め」を指示し、監査の場でも「そのような指示はしていない」と虚偽の答弁を行いました。
⚠️ ここが極めて悪質

本件の最大の問題は、現場の暴走ではなく「経営トップによる隠蔽」です。
市が調査を命じた際、理事長らが協議して「虐待の記録を削除」して提出したり、職員に「余計なことを言うな」と口止め(虚偽答弁の指示)を行っていました。
自浄作用がないどころか、法人自体が虐待の共犯者となっていた事例です。

💬 介護・福祉の視点

「職員の3割が虐待加害者」という時点で、個人の資質の問題ではありません。組織そのものが腐敗しています。
特に「性的虐待」が含まれている点、そして何より「理事長が虐待のもみ消しを主導した」という事実は、福祉法人としての資格を完全に失っています。
内部告発ではなく市の監査で発覚したということは、職員たちは「虐待を知っていたが、報復が怖くて言えなかった(あるいは感覚が麻痺していた)」可能性が高く、極めて閉鎖的で危険な環境だったと言えます。

コメント

タイトルとURLをコピーしました