🚨 監査で虚偽資料&3億円不正
熊本県人吉市の「医療法人蘇春堂」が運営する介護医療院で、3億円規模の不正請求が発覚。
事務員を介護職員と偽り、監査時にも「偽造した出勤簿」を提出するなど、悪質な隠蔽工作を行っていました。
| 処分決定日 | 2025年3月19日(期間:3/25〜9/24) |
|---|---|
| 対象事業者 | 球磨病院介護医療院 ほか (運営:医療法人 蘇春堂) |
| 法人代表者 | 理事長 清水 治樹 |
| 所在地 | 熊本県人吉市上青井町170-1 |
| 不正受給額 | 約3億円 |
| 処分内容 | ●新規受入停止 6ヶ月 ●介護報酬 3割減(7割制限) |
| 概要 | 事務職員を介護職員と偽り、最も報酬が高い配置区分(4:1)を4年間にわたり偽装し約3億円を不正受給。監査時にも虚偽の出勤簿を提出して隠蔽を図った。 |
事件の経緯・詳細
熊本県人吉市の「医療法人蘇春堂」に対し、県は介護保険法に基づく厳しい行政処分を下しました。
長期にわたる人員配置の偽装に加え、県の監査に対しても嘘の書類を提出する「隠蔽工作」を行っていたことが認定されています。
1. 事務員を「介護職」に化けさせ3億円詐取
同法人は、2020年8月から2024年9月までの約4年間、実際には介護を行っていない事務職員らを「介護職員」として勤務表に記載していました。
目的は、介護報酬が最も高くなる「入所者4人:介護職員1人」という配置基準を満たすためです。
この手口により、本来受け取れる額より多い計約3億円を不正に受給していました。
2. 監査での「証拠偽造」と隠蔽
県の調査が入った後も、悪質な隠蔽が行われました。
2024年10月30日、県が提出を命じた過去の出勤簿等に対し、「人員基準を満たしているように見せかけた虚偽の出勤簿・勤務計画表」を作成して提出しました。
これは法第114条の6第1項第7号の「虚偽報告」にあたり、処分の決定的な要因となりました。
3. 行政処分の内容(3事業所共通)
以下の3事業所に対し、6ヶ月間の強力な制裁が科されます。
(対象:球磨病院介護医療院 / 短期入所療養介護 / 介護予防短期入所療養介護)
- 期間:2025年3月25日 〜 9月24日(6ヶ月間)
- 内容:新規利用者の受入停止 + 介護報酬の支払いを7割に制限(3割カット)
4. 法人の言い分
法人は取材に対し「2020年の九州豪雨以降、入所者が増える一方で職員の退職が増えた。人件費や病院維持のためにやった」と説明しています。
しかし、災害による経営難を理由に、4年もの間不正を続け、最後は書類偽造まで行った責任は極めて重いと言わざるを得ません。
公表データ(2025年10月3日時点)
処分の半年後(2025年10月)に公表されたデータでは、非常勤職員の入れ替わりの激しさが確認できます。
📍 球磨病院介護医療院(抜粋)
| 看護・介護職員体制 | |
|---|---|
| 看護職員 | 108人(常勤85 / 非常勤23) |
| 介護職員 | 57人(常勤33 / 非常勤24) |
| 前年度の人の出入り(介護職員) | |
| 採用者数 | 常勤 1人 / 非常勤 7人 |
| 退職者数 | 常勤 1人 / 非常勤 5人 |
出典:介護サービス情報公表システム(2025/10/03 公表)
「人手不足」は事実だったのでしょうが、それを「事務員の名義貸し」で埋めるのは介護現場への冒涜です。
さらに衝撃的なのは、監査が入ってから慌てて「嘘の出勤簿」を作って提出した点。これはもう「ミス」ではなく完全な「犯罪の隠蔽」です。
3億円の返還に加え、半年間の3割減収処分。地域医療の拠点だったはずの病院が、信頼も経営も自ら崩壊させてしまいました。

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